こぐまのくまくんとおかあさんとの心温まるエピソード四つが一冊の絵本にまとまっています。ほぼ全頁に配された柔らかな色調の挿絵は大人の鑑賞にも堪えるもので、読み聞かせる側も退屈せずに子供と一緒に楽しめます。一人で何かしてみたい、でもまだお母さんにも甘えたい、そんな時期の子供の心をよく捉えた一つ一つのエピソードが、最終話でリンクして完結する構成も見事。シリーズの一冊目ですが、この一冊だけでも十分楽しめます。翻訳家による美しい日本語にも支えられ、長く版を重ねています。自立心の芽生える時期の子供と親のスタンスを考えるヒントにもなる、母と子両方のための絵本です。
子供の頃母親に読んでもらってとても気に入っていました。今、4歳になろうとしている子供に読み聞かせて、その子供もとても気に入っています。4話構成になっており、すべてこぐまのくまくんとかあさんぐまのやりとりが中心です。最初が雪の日のくまくんとかあさんぐまのやりとりを描いた「くまくんとけがわのマント」。2つめが、くまくんの誕生日のできごとを描いた「くまくんのおたんじょうび」。3つめが、くまくんが宇宙帽をかぶってはりきって月旅行に出かけていく「くまくんのつきりょこう」。最後がくまくんがベッドの中でいろいろな願い事を空想する「くまくんのねがいごと」。どれも可愛らしくてホッとし、思わず微笑んでしまう話ばかりです。また、最後のお話は読み聞かせをして、おやすみなさいを言うのに丁度良い話になっています。私自身の思い出もある作品で、どんな子供にもすっと受け入れられる、とても良い絵本だと思います。私の子供も読み聞かせの本を選ぶときには、いつもこの絵本を大事そうに持ってきます。